二年に一度のビックイベント!石工技能日本一を競う「技能グランプリ」
石工職種競技は3月2日㈯・3日㈰に開催!
3月1日~4日まで神戸を舞台に「第30回技能グランプリ」が開催されます。この大会は熟練技能者(技能検定の特級、1級または単一等級の技能士)を対象にした、まさに「技能の日本一」を競う大会。2年に1度開催されており、石工職種は第25回大会より正式に競技職種となっています。
第25回大会より毎回会場へと足を運ばせていただいていますが、「良いものをつくる」という想いのもと、二日間にわたり純粋な手加工で課題作品を仕上げていく参加石工の方たちの姿からは、石のプロである“石屋”“石職人”という仕事の原点を感じさせてくれるものがあります。
石材加工も機械での作業が多くを占めていますが、機械では表現できない領域も多く、人の手を必要とするものは今なお重宝されています。ノミ切り仕上げ、ビシャン仕上げ、小叩き仕上げなど、伝統的に受け継がれてきた石工の技法は、石が持つ本来の魅力を引き出すものであり、製品として、工芸品として、あるいは芸術品として、付加価値を高めてくれます。
技能グランプリは、このような高度な石工の手加工技術・技能を体感できる業界注目の大会であり、石を叩く独特の音を感じながら、石材人としての目と心を養うためにも、ぜひ会場へ足を運ぶことをお勧めします!
技能グランプリの石工職種ではこれまでに5名、日本一に輝いています。大会後にお話を聞くと、大会当日までには相当な練習を重ねられており、高い志を持って参加されている、そんな姿は石材業界人として、とても誇らしいものがあります。
技能グランプリ参加の意義について、これまで日本一に輝いた5名は大会後の取材で次のように話しています。
「いくら機械化が進んだといっても、石工の原点は手加工。競うことで必然的に負けたくないという意識が芽生えてきますし、それによって技術も向上します」(第25回大会第一位=岡田昌臣氏/香川県)
「できたものを見れば、その人の技術レベルや仕事の丁寧さは一目瞭然。中にはこれまで見たことがないくらい綺麗に仕上げている選手もいて、大変刺激になりました」(第26回大会第一位=髙須保雄氏/静岡県)
「そこまでやって何か見返りはあるの?という人もいますが、見返りのためではなく単純に100点の作品を作りたいから頑張るという気持ちだけ。この大会を通して間違いなく成長したと思います」(第27回大会第一位=篠原信之氏/埼玉県)
「目の前の課題に対して常に向かっていく。そういう姿勢をなくしたら成長は止まってしまいます。大会に参加することで、すごくいい刺激にもなりますし、それでこそ技術も伸びていくものだと思います」(第28回大会第一位=谷本雅一氏/三重県)
「技術が向上するのはもちろん、刺激も受けますし、成長への意欲も出てくる。自分自身、はじめて神戸で見学した第25回大会当時と比べると、技術的にも人間的にも、ものすごく成長できていると思います」(第29回大会第一位=山中英明氏/東京都)
今大会の石工職種競技は3月2日㈯・3日㈰の二日間、開催されます。入場は無料となっており、ぜひぜひ会場へ足を運びましょう!
第30回技能グランプリ「石工職種」の参加石工の方たち、競技スケジュール、競技会場は以下の通りです。
■参加石工の皆さん(敬称略)
大江政宏(山形県/大江石政石材店)
舩越文弘(山形県/舩越旭弘石材店)
織田和政(福島県/㈱織田石材店)
北住昌洋(福島県/北住石材店)
斉藤孝(福島県/斉藤石材店)
野崎英治(福島県/野崎石材工業)
深谷勝美(福島県/深谷加工石材店)
金野敏明(栃木県/㈲こんの石材店)
鈴木康晶(栃木県/㈲精工石材店)
伊東利浩(埼玉県/石利)
小川和彦(埼玉県/㈲小川石材店)
稲田圭二郎(東京都/一銀石材)
有坂和哉(新潟県/㈲有坂石材)
田辺聡志(新潟県/田辺石材店)
中島正士(石川県/中島石材店)
佐野和弘(静岡県/㈲佐野石材)
鈴木秀展(静岡県/鈴木石材)
森岡大輔(愛知県/小島石材店)
岩田明(兵庫県/石工のいわた)
水田幸伸(兵庫県/水田石材工業)
石田知成(岡山県/㈲石田石材)
髙橋輝(香川県/㈲髙橋石材)
平井親志(熊本県/平井石材店)
■競技スケジュール
3月2日(土)8時30分~16時15分
3月3日(日)8時30分~10時45分
※休憩を挟みながら合計8時間で課題作品(使用石種は福島県産「江持石」)を仕上げます。
石工職種・課題の詳細については以下サイトをご参照ください。
https://www.javada.or.jp/jigyou/gino/ginogpx/30/kadai/06.html
■石工職種競技会場
神戸国際展示場
兵庫県神戸市中央区港島中町6-11-1
TEL:078-302-1020