石材新聞ニュース 2008年 6月25日号

6月25日号の主な掲載内容

1面 岩手県南部から宮城県北部にかけて被害集中 
岩手・宮城内陸地震
去る6月14日午前8時43分頃、岩手県南部を震源とするマグニチュード7.2の直下型大地震=岩手・宮城内陸地震が発生した。宮城県栗原市と岩手県奥州市で震度6強、岩手、宮城、秋田3県の14市町村で震度5強以上を記録。この地震で栗駒山麓一帯などに大規模な山崩れ、地滑り、土石流が発生、道路が寸断され橋が崩落するなどの大きな災害となった。石造物の被害も多数報告されており、震度6強の強い揺れを記録した宮城県栗原市、岩手県奥州市の墓所では数多くの墓石に被害が及んでいるとのこと。また、寺院・神社等においても灯篭や鳥居の倒壊が多数報告されており、完全な修復までには相当な時間を要することが見込まれる。

3面 石見遊山 蛭川みかげ・岐阜県
白系の石肌が様々な表情を見せる、蛭川みかげ。地元の墓石用としてはもちろん、大材供給の利点から土木・建築用材としても各地で愛用されている逸材。今日では、サビ色の石も修景石材として広く認知されているほか、その独特の彫り味から、彫刻向けの素材としても注目され始めている。その蛭川みかげ石を岐阜県東濃地区に訪ねた。

4面 韓国石材業界の現状 韓国石材新聞社 宋完氏
1980年代、日本の石材取引国として不可欠の存在であった韓国石材業界。ソウルオリンピック後の経済発展に伴い、それまでの石材輸出国から輸入国へと変化を遂げていき、日本との取引関係も次第に薄まっていった。このところ中国からの製品輸入に傾注している日本石材業界ではあるが、改めて日本の石文化ならびに石材業界に強い影響を与えてきた韓国石材事情について見聞を広めるべく、日本JC石材部会では、このほど韓国研修を実施した。研修内では数多くの史跡や石造美術品を見学すると共に、韓国石材業界の歴史的変遷から現状の問題点、市場規模などについて韓国石材新聞・宋完社長の講演を聴いた。本頁では、その概容を紹介している。

5面 石塔と外柵で800切 天山御影の墓石に込めた想い 国松石材㈱
業界内では国内回帰と言われて久しい昨今だが、石塔、外柵合わせて800切もの墓石、しかも全て国産材・国内加工というお墓が建立された。建立を担当したのは、国松石材㈱(福岡県・福岡市)。同社は江戸時代半ばの享保二年(1717年)、始祖である国松仁右衛門が筑前・博多の地で石の扱いを生業として始め、290年余続く老舗。墓石、記念碑、鳥居、灯籠、神社仏閣の石工事をはじめ、近年では霊園の開発、各霊園の紹介など、石材業を通して人々と社会に密着した数多くの仕事を手がけている。この度の墓石が建立された墓地は、長崎県の佐世保・中央 聖雅霊園。烏帽子岳の裾野に広がる、緑豊かな大型公園墓地で、その風光明媚なロケーションが最大の特長。また、お墓のそばまで車で移動でき、墓所全区画急勾配を排除した平坦地仕様となっている。

11~13面 石材組合・団体総会特集 掲載組合・団体名は下記の通り
全国石製品工業(協)連合会、全国建築石材工業会、全国石材技能士会、愛知県石材(協)、京浜石材問屋組合、稲田石材団地(協)、栃木県石材組合連合会、岡崎石製品工業(協)、(協)岡崎石製品工場公園団地、福島県石材事業(協)、岡崎技術工学院、岡崎石工団地(協)、稲田石材商工業(協)、兵庫県石工技能士会、讃岐石材加工(協)、大分県石材技能士会、真壁石材(協)、東京石材工業(協)、(社)北海道石材協会、岡崎石製品(協)連合会、白河石材事業(協)、横浜石工事業(協)、岐阜県花崗岩販売(協)、埼玉県石材業協会技能士会、岡崎石工品伝統工芸士会、真壁石材(協)青年部、讃岐石材加工(協)石栄会、静岡県石材組合青年部、稲田石材商工業(協)青年部

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